熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理 〜 馬券とリスク管理

熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理

かなり前に読んだ本ですが、「熊とワルツを」

この本はソフトウェア開発プロジェクトにおけるリスク管理について書かれた本。タイトルの「熊」とはリスクのことを意味しており、リスクとはうまくつきあいましょうね、というのがそのココロ。

細かい手法は覚えていないのですが、印象に残っているのは「リスクは回避するために管理するのではなく、リスクを取るためにリスク自体を管理する必要がある」という趣旨の言葉です。リスクは洗い出して回避しろ!という本だったら、「熊を殲滅せよ」というようなタイトルになりますか。

リスクを洗い出してすべて回避する方法を考えるというのは本末転倒。金を儲けるために仕事をしているのだから、プロジェクトが失敗するリスクを回避するために仕事を取らないと言うことにはなりません。そのリスクを取るために、どうなったら失敗してしまうのか、プロジェクトが失敗したらどうなってしまうのか、ということをさらにリスクとして洗い出し、このリスクはとれるのか、あのリスクは回避・軽減すべきなのかということを考えなければならないと言うことです。そこがこの本で言っていることの本質だと思います。

馬券でも同じことはいえて(やっぱり競馬かよ!)、馬券で儲けるためにはリスクを考えなければ行けないです。ディープインパクトから馬券を買うのであれば、ディープが負けるという可能性をリスクテイクすることになります。展開、適性、体調、落馬などの事故等々。そのリスクをとれないと判断するのであれば、馬券は買わない方がいいでしょう。はずれたときは、「ついていない」のではなくて、単にリスクが具現化しただけのことなんですよね。

馬券を買うときには必ず、「はずれるとしたらどうはずれるのか?」ということを考えることにしています。自分が取ったリスクが顕在化するのは仕方がないのですが、覚悟できていないことが実際に起こったときには後悔するので、必ずそういうことをする。ここは押さえたほうがいいんじゃねーの?というようなことですね。

「穴とワルツを」、と。

それじゃあ、そろそろ本日の名古屋11レースかきつばた記念のリスク検討に入ることにします。