検索と発見のためのデザイン

検索と発見のためのデザイン ―エクスペリエンスの未来へ

検索と発見のためのデザイン ―エクスペリエンスの未来へ

検索と題してはいるけど、なんだか検索を前提としていない雰囲気の本。

検索というのは発見のための1つのユースケース(もしくは実現方法)であるという主旨が最初の方にくる。発見ではなくナレッジマネジメント(!)の一部であるというところまで行くあたりが、この本が技術要素としての「検索」をメインに扱っていないことを表している。

後半に登場するパターンは参考にならないことももちろんないが、どちらかというとそういう思考フレームワーク的な、手順を踏まえて検索を考える向きにとても面白い。検索をよくするということは、発見やその体験をよくするということであって、検索という形だけじゃなくてもっと別なところも見ないといけない、というあたりはとても納得感がある。

検索というものをより良くするには、専門分野の垣根を越えたコラボレーションが必要だし、自分たちが思い描いている障壁を突破しないとね。

自由に考えるというより、きちんと筋道立てて考えているんだと思った。もしくは筋道立てて伝えてくれている。


どんなにセンスが必要な話であっても、本にまとまるときちんと目的からはじめてくれる。うれしいです。


以下はこの本と連動した(?)サイト。
Search Patterns