失われる概念

最近SICPを読んでSchemeを勉強してみたりしてます。Lispが実際に仕事に使えるとは思えないけど、そんなにつまらないものじゃない。

ある言語を勉強すると言うことは、その言語で表現する世界、概念や考え方を学ぶことだなあと強く感じてます。JavaならJavaの世界、RubyならRubySchemeならSchemeSQLなら・・RDBの世界。マシン語だったらそのCPUの世界でしょう。もっと言えば、日本語なら日本、英語だったら欧米の世界観を学ぶということでもある。

最近、言葉が失われるとか、乱れているとかいうけれど、そういうことを踏まえると表現が変わったりすることはそう問題となることではないと思う。問題は、言葉が表現していた概念とか、考え方とかそういうものごとどこかへ無くなってしまうこと。

たとえば、メインフレームをさわっていたような人たちと、自分たちの間で受け継がれるべきだったはずの概念が受け継がれていないと僕は感じてる。基礎技術だから今でも必要だとか、そういうことじゃない。今でもシステムの一要素として重要だと思える概念が、いまいち伝わっていない。たとえばジョブフローとか、一部の裏側のシステムをやってる人しか分からないんじゃないか。僕が知らないだけといえばそうだけど、僕の周りも知らないはず。

そういうのって、どうにかして伝えてほしいんです。どこか必要なときに、その概念が絶滅していたら本当に大変。

伝えてほしいのは人生訓とかそんなんじゃなくて、考え方とか、概念とか、そういうメタなものです。その手段は具体的なものを大量に伝えることなのかもしれないけど。