そろそろポートレート廃止について一言いっとくか

一口馬主をやっていることで得られる一番得難い体験っていうのは何かというと、「オレの馬」感であったり、「オレ馬主」感であったりする。そして「オレの馬が勝った!」感。どう考えても賞金のために出資している訳じゃない。

昔、ダービーの直線で先頭に立った馬の担当厩務員が、外ラチからコースに入って「オレの馬が」と叫びながら併走したという話があったけれど、一口クラブの会員はそれと同じことを本気でやっている。東京競馬場のスタンドの上の方でみていると、クラブ馬が勝ったときにネクタイしめた男性が全力疾走していく姿が見えます。自分も「勝ったー!」と叫びながら疾走したことありますし。

自分にとって競馬場でスーツを着て応援して口取りしたり、牧場へ行って自分の出資馬について担当者に聞いてみたり、ポートレートで毎月出資馬の姿と状況の報告をもらったりというのは「オレの馬」感を感じる要素だった。

「オレは馬主」「オレの馬」「オレの馬が勝った」感を売っているのだとすれば、ポートレートの代替がWebサイトであって良いはずはなかった。コスト削減というのはわかるが、そのときサービスの質を下げないつもりだったのか、それともやむを得ずこういう決断になったのか、それとも、何がサービスなのかという認識が自分とクラブで違っているのか。少なくとも自分はサービスの質が下がったと思っているし、サービスの質を下げたという認識がクラブにあったとは感じていない。

ポートレート廃止、Webへの移行によって浮くコストを「オレの馬が勝った」感を体験させる方へ振り向けるということなのだろうけど、だからといって「オレの馬」感を放っておいて良いことにはならない。それでたまたま勝たない馬を買った人には何のサービスも提供できていないことになるよ。

あと、ラフィアン会員の人で牧場に行かれたことのない方は、是非時間を見つけて行くことをお勧めします。真歌トレーニングパークで、毎回九鬼さんが「どの馬を見に来られたんですか?」と聞いて、対応してくれるのは最高の一口馬主としての体験と感じます。必ず一番最初に、車に乗ってても馬に乗ってても一番偉いあの人が声をかけてくれるんですよ。

あー、なんかずいぶんオレオレ言ってるエントリ書いてしまったよ。