ポリトラック馬場について

ポリトラックが米国競馬に与える影響について

ポリトラックコースがアメリカの競馬場で続々導入されているという話が最近目立ってきました。美浦の調教コースにもポリトラックを導入するという話もあります(ソース失念)なんでも、故障が減るという触れ込みのようです。

http://www.jair.jrao.ne.jp/japan/newsprot/2004/body/0615.html

で、調教にポリトラックを導入することの影響は良く分かりませんが、競馬で使う馬場に入れる事に関して意識しなきゃいけないと思ってることが一つ

ポリトラックを使うとどういう競馬になるのか?

最初にあげた引用blogによると、ベイヤーさんは「差し馬が来る→芝馬が来る」(!!)と言っているみたいです。砂をかぶらないで済むから、とか。個人的には、そんな単純じゃねえだろ、と直感的には思いますが、アメリカの芝馬場がどういうものか良く知らないし、反論できる材料もありません。スピード指数の扱いとか、予想理論の変化というのも当然あるとは思いますが、それは日本の競馬場にポリトラック導入という話が出たころにまた考えます。

キーンランドで差し馬が来ているというのは、もともとスタミナが要るのかな?という仮説を立てています。だからペースも遅くなるし、差し馬も来る。タイムも見てないで言ってるのでもの凄くいい加減かつ無責任ですが。

でも、タイムなどの表面に現れない、もっと本質的な違いって言うのがあるんじゃないかなと思うんですよ。

同じダートコースでも、中央競馬地方競馬ではまったく違います。同じ馬が走っても、地方では走るのに中央の馬場では走らないことがあるし、またその逆もあります。時計が掛かっていた少し前の大井競馬でも、内枠先行馬が有利というのはずっと言われていたし、時計掛かる→先行馬止まるという短絡的な理屈だけではない。

もうそこには時計が遅い/速いという単純な面ではない、もっと違う何かがあるんじゃないの?と思うのです。

今年の凱旋門賞を見て、感じたのは「日本とヨーロッパの競馬は違うジャンルの競馬として扱ったほうが良いのではないか?」ということでした。ヨーロッパでアレだけ強い馬が日本で負けたり、日本で圧勝続きの馬がヨーロッパではあっさり差される。これはもう違う競馬なんだと、違う能力を問われるレースなんだと思ったのです。


ダートコースがポリトラックへ変わるということは、また別なジャンルの競馬が増えるということだと思います。競馬が変わるという事は、「どういう馬が強いのか」「生き残るべき血統は何なのか」という定義を全てひっくり返すことを意味します。アメリカ競馬の変化は、遠く離れた日本の競走馬にもかなり影響が出るでしょう。間違いなく。その変化を意識してアメリカの競馬を見て、さらにその上でアメリカの血統を扱わないといけないですね。