共有クラブはこう選べ

先日会社の先輩と一口馬主談義をしていたときに話になったのですが、ラフィアンと社台というのは根本的に違う会社だよなーという話がありました。共有馬主クラブという業態で同じくくりにできるようなもんじゃないと思います。

下記はかなり推測や勝手な発言も多分に含みますが、クラブを自分なりに考えてみたものです。

  • 社台&サンデー=ルイヴィトン
    • 社台とは高級ブランド。個人馬主に対しても馬を販売していて、社台ブランドの共有クラブがグループ全体の価値を下げられない。社台RHで馬を持っているということにステータスを持たせるために、クラブにも良血高馬を供給/高額馬でも40口に統一/過去の実績で顧客を差別化などの方針。当初のダイナースとの提携なども、その一環だろう。ヴィトンも女子高生などに買われてブランド価値が下がっていたが、優良顧客の組織を作るなどステータスを下げないような施策を打っている。
  • ラフィアンユニクロ
    • ラフィアンユニクロ。それなりのデザインのものを安く販売することで、ステータスにはこだわらなくとも実用性を確保したい層をターゲットに浸透。ユニクロは中国での生産ノウハウを持ってコスト削減しているが、ラフィアンは血統の悪い馬を自前で鍛えるノウハウでコスト削減し損をさせないクラブを目指す触れ込み。脱低価格を打ち出している最近のユニクロと、岡田社長の種馬への投資も似通った方向性に思える。
  • シチー=イ○ーヨー○ドー
    • シチーはイ○ーヨー○ドーで売ってる服。特にデザインやら丈夫さにはこだわらなくても、安くて気軽に買えるというのがいいところ。とにかく馬を持ってみたいというニーズに対して1/500という超小口での販売を数多くの会員に対して行うビジネスモデル。全体的には全く走らなくても、まれに出るG1級を広告塔に小口会員を集めて成り立っている。1等3億円を看板に庶民から小銭を集め、高率の寺銭で成り立つ富くじ的商法。


こういったことを考えると、改めて我々のような庶民が社台で馬を持つのは難しいことだなあと感じます。普通のサラリーマンが高級ブランドのスーツなんか着ていったらちょっと不自然なのと同じ。無理して高級ブランドを買うことは絶対無理ではないけれど、今のところは実用を求めてラフィアンが身の丈にあっているんじゃないか、と。自分が社台で馬を持つというステータスに値するほどの人間なのか、と考えると、そこまで到達していないのは明らかですから。

だから、どのクラブで馬を持つのかと言うことを考えたときに、金回りに加えて、自分がどのくらい精神的余裕を持って楽しめるのかを考えてクラブを選ぶ、と言うのがいい方法だと思います。一億円の高馬サンデー産駒を持って、もし未デビューで終わってもあわてず騒がず次の高馬を買えばいいという人は社台でよいでしょうし、20〜30万くらいならよく遊んだと言える人はラフィアンラフィアンでも事故があればアツくなって取り乱してしまうようならシチーやシルクという選択になるかもしれません。ラフィアンで馬を持って、ちょっとのことで取り乱して岡田は氏ねなんて2chに書き込むような人はそもそもクラブ選びが間違っていたんじゃないかと思います。

今は100万200万を平気で失える気持ちの余裕はとてもないですが、いずれは社台で馬を持っても恥ずかしくない人間になりたいですし、最終的にはオーダーメイド(個人馬主)と胸を張れる人間を目指してがんばりたいですね。オーナーシップとは、オーナーとしてだけでなく人間として備えているべき精神なんだと思います。