株と競馬と情報と信用

今日、ライブドア株が寄りついて出来高4億株。かなりの損失を確定させた人も多いでしょう。

実態のない時価総額経営だとか、錬金術だとか色々言われていますが、こんなのは競馬ファンからするとちゃんちゃらおかしい話です。

実態のない時価総額というのは、別にホリエモンが作っているわけではないですよね。高値でライブドア株を買っている投資家がいるから時価総額が高くなるわけです。上場→株式分割の繰り返しによる錬金術っていったって、これまた株価を妥当または割安と判断した投資家が買いを入れていたわけですよね。株式分割があったって、高値で買う人がいなければ高値は付きません。

私の本職^h^h趣味の競馬に立ち返ると、毎週土日にはスポーツ紙と競馬新聞に風説が並びます。「この馬のデキは絶好」「変わり身がないので、一度叩いてから」などなど。だからって、別に厩舎関係者や新聞記者は「オッズの変動を目的とした風説の流布」による競馬法違反で摘発されたりしません。八百長はいけないけど、この手の噂はファンが判断して馬券を購入すべきものだというのが共通認識になっていると思います。株だってある程度同じじゃないの?

粉飾決算というのは、競馬で言えば過去の戦績を偽って、前走5着を2着と虚偽申告したようなものでしょうか。競馬でもそんなことが本当にあったらちょっとまずいことになりそうです。まあ、ホリエモンはこれだって子会社との取引はあったのだから正当だ、数字は数字だという認識だったのかもしれません。

要するにですよ、自分たちがしなきゃいけないのは、株も競馬も、常に情報を信用するというリスクを負わなきゃいけないっちゅうことじゃないでしょうか。

株式は決算に粉飾があっても投資家に損失補填はありません(訴訟という手段はありますが)。競馬だって、いろんな情報を信用した上で成り立つものです。たとえば、薬物使用等の不正が後日発覚しても、払戻の変更はありません。競馬がそういうルールであることは知ってないといけません。「馬券購入者代表訴訟」とかできないと思うし。

競馬新聞の馬柱だって、100%信用できる訳じゃないです。どこかの競馬新聞は、加藤騎手の騎乗馬の騎手欄に「嘉堂」と記載していたこともあったような気がする。平地に嘉堂はのらねぇよ。