ザ・ベロシティ

そこそこのページ数だったが、夜なべして後半は一気に読んでしまった。

ザ・ベロシティ

ザ・ベロシティ

  • 作者: ディー・ジェイコブ,スーザン・バーグランド,ジェフ・コックス,スーザン・バーグランド/ジェフ・コックス,三本木亮
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2010/11/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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内容についてはザ・ゴールからつづく一連のやり方と大体同じで、ある問題が多い会社を舞台にTOCを活用して業績を上げるというおなじみかつ分かりやすいストーリー。楽しめたし、相変わらずいい読後感。

リーンだのTPSだのTOCだのみたいな概念について、いろんな人が共通認識として持っていると偉い楽だなあと思ってる。さらに、エンジニアだったらその工学的な側面では捉えていないと困るとも思う。「ボトルネック」という言葉が通じなかったりするとorzとなるし。

そのためにも、小難しく聞こえがちなものをこういう小説仕立てで見せるのはいい。もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら の偉いところもそこだよね。あれはもっとデフォルメが極端だけど、抽象的だったり分かりづらかったりするのを具体的なストーリーで見せるのは同じ。

そういうのが教養を形成する、と言うのかどうかはわからないけど、そういう方面の共通のコンテキストを作るのが会社という組織だけでは難しい側面もあるから、こういうのはもっと売れて欲しい。もしドラレベルとまでは言わないけど。