馬券が好きなのじゃなくて、競馬が好きなのじゃなくて

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

半分くらい読んだ。フェルマーの最終定理の証明に至る数学史のドキュメンタリー。

数学とは全然関係ないけど、僕は競馬を見ながら、馬券を買いながら、人と競馬の話をするのが好きなのだと分かったよ。昔の数学者には単に理想の数学を自分の脳内に構築することで満足していた人もいたようだけど、僕はそれでは満足できそうにない。そういうのを否定する訳じゃなく、むしろ尊敬するけれど、僕はそこまでの崇高な思いには至りそうにない。

誰かが笑ったり、誰かが喜んだりしているのが見られないとなにもやっていられないなあ。自分が100万馬券を当てたとしても、それを誰にも言えないのではそれは単なる100万円でしかなくて、それだったら何も競馬で当てる必要なんかない。100万馬券を当てるという事に対して100万円の価値とは別に誰かが何かを感じてくれるから競馬にロマンがあるんだろうと思う。ダービーを勝つ事の意味をみんなが感じているからダービーの価値があるんだろうと思う。