第68回菊花賞〜ダービー馬がいようがいまいが、菊花賞は菊花賞だ
京都11R菊花賞G1
- 3000mを先行してバテない底力を持った馬
- 捲り追い込みを繰り出して最後まで伸びる馬
当たり前だけど、それが菊花賞馬の条件。3000mを先行してバテない馬かどうかは、誰も3000mを走っていないわけだから分からない。そこが菊花賞の面白い所。
重視したいのは皐月賞上位2頭。最初から最後まで全く緩む所のないペースを作り、それを2頭で押し切ったのだから底力という意味でこれ以上の証明はない。
サンツェッペリンの前走はインフルエンザで帰厩が遅れて調整不足の結果。春だって単騎放牧明けのスプリングステークス惨敗後に大穴を開けた例もあるし、前走は完全に度外視。ダービーはペースが緩んで速い上がりを使った馬を抑えきれなかったし、府中はこの馬の持ち味である脚を回し続ける能力が求められるコースではない。京都3000mで先行してのしぶとい脚が活きる。
ヴィクトリーは折り合いに不安があるものの皐月賞の内容からもスタミナ十分。キレはなくともこの舞台ならそこをカバーできる。
全く人気がないが積極的に買いたいのはブルーマーテル。ブルーマーテルは前々走からチークピーシズを装着して一変。ハイペースを自分から前を捕まえて後続をちぎり捨てた前々走、不良馬場を逃げてロングスパートで後続をもてあそんだ前走と菊花賞3000mで必要なスタミナをまさに備えた競馬。条件戦を勝ってきた上がり馬というとデルタブルースのイメージが強いのか、長い距離を戦ってきたホクトスルタンやデュオトーンが穴人気になっているけれど、去年のソングオブウインドや、オペラシチーとかだって2000mを超えた距離は使ったことがなかった。適性とは条件じゃなく内容に対して評価するべき。厳しいペースを自力で戦ってきたブルーマーテルが積極策からスタミナをめいっぱいに使って大穴を演出する。
前が崩れたときに面白いのはベイリングボーイ。かなり口向きの悪い馬で、京都新聞杯では外ラチ沿いまで飛んでいって惨敗した。その後もなかなか御しきれずに出世が遅れたが、前走ではだいぶんましになった所を見せて連勝。脚自体は800m標からかなり長く使えるものを持っているので、単なる中距離馬ではなくここでも惑星として扱える。
ロックドゥカンブは、ここまで戦ってきた馬も、内容も1番人気に足るようなものではない。底が知れないというのは、底が深かった場合に勝ってしまうかも知れない穴馬に対して使うべき評価であって、1番人気はすでに高い能力を証明していなければならないものだと思う。それを頭から買いたくない。
ドリームジャーニーは、前回が余りにも嵌ってる。ペースが緩んだ1000m過ぎで馬群にとりついていって前が止まったところを強襲するという武豊の強烈な好騎乗によるもの。春二冠の内容から言ってもここで2番人気を背負ってはここから買えない。
◎ブルーマーテル
○サンツェッペリン
▲ヴィクトリー
☆ベイリングボーイ
△ホクトスルタン
△アサクサキングス
×ロックドゥカンブ
×ドリームジャーニー
馬券は上4頭の単・複から始まって馬連・3連複・3連単まで。上位4頭の3連単ボックスだと、▲○◎の111万〜☆◎○の1234万。
とりあえず今回主張したいのは、
- 皐月賞上位2頭の底力
- 上がり馬ならホクトやデュオトーンじゃなくてブルーマーテル・ベイリングボーイ
なので、3連単まで言わなくてもどれか一つ当たってくれたらいいかな。