第67回桜花賞

昨年来の阪神コースを戦ってきた競馬ファンなら、外回りのイヤと言うほどの直線の長さは思い知っているはずだ。4角回るまで脚を溜め、直線からゴールまで脚を使い続けられる馬がゴール前伸びるという競馬。これがまず前提。

過去10年で穴が開いたパターンは、基本的に前のこり。アローキャリーも、チアズグレイスも、シーイズトウショウも、全部前からの粘り込みなんです。でも、このイメージは捨て去るべきだと思う。ある程度速い流れを前で受けて粘りきるという競馬は外回りコースではありえない。直線を意識してゆったりすすみ、4角からのペースアップでゴール前まで伸びることができない馬から脱落していく競馬だろう。穴パターンは、そんなに斬れなくても最後まで伸びる馬。これだと思う。

であれば、本命はローブデコルテ阪神JFでは良く伸びて4着。チューリップ賞ではさらに上がりが速くなってしまったために離されたが、これはそんな上がりがこの馬にないから。ペースが上がる地点が早くなって、他の馬がゴールまで保たなくなってもこの馬は伸びてくる。2歳夏からナムラマースと1800mで戦っていた馬だ。スタミナは文句なし。上がりが35秒を超えてくるようになれば、もしかするともしかして頭まであっても驚けないと思う。

ウオッカダイワスカーレットだって当然チューリップ賞阪神JFから外回り対応は問題ないし、普通ならこれだろうとは思うけれど、このコースでねらえる馬で人気を落としているのはローブデコルテだ。ウオッカやダイワが外枠から脚を使って速めに進出するようなことになってしまえば・・・・単勝を買わない方が恐ろしい。

他にエミーズスマイルもおもしろい。府中コースで後方から伸びてタイム差なしまで差し込んだ赤松賞、馬場悪化の2000mでも突き抜けた寒竹賞を見ても阪神外回りコースの今回は相当おもしろい。

逆に買いたくないのはアストンマーチャン。昨年阪神JFで2着とは言っても、あの時点で末脚の持続力に課題を見せていた。春になって他馬の成長分を考えると、この馬のアドバンテージはスピード。そのスピードだけでは押し切れないコースであるだけに、ここでは切って戦いたい。

◎ローブデコルテ
エミーズスマイル
ダイワスカーレット
ウオッカ
×イクスキューズ
×ニシノチャーミー

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